スキャン編 その1 / ScanSnap Managerの設定
裁断した本をスキャンする前に、ScanSnap S1500の設定を確認します。自宅の環境はネットワーク上に6TBのRAIDが2個有るので、容量よりも画質優先でスキャンすることにします。JPG保存してEPUB形式で閲覧する方法もありますが、PDFフォーマットの汎用性や可用性、iPhoneなどのモバイル環境でも閲覧することを考慮して、ファイルは全て例外なくPDFにて保存します。ということで、最初にScanSnap S1500に付属のScanSnap Managerをインストールして起動します。
結論から言うと、スキャンの設定は以下にしました。この設定の長所はファイルの文字が非常に高精細なことですが、逆にファイルサイズが大きくなるのが欠点ではあります。漫画多いためこうしてますが、小説中心の人はもう少し読み込みレベルを落としてもいいかもしれません。
- 読み取りモード: スーパーファイン
画質優先とはいえ、スキャンした画像を比較検証した結果、エクセレントにする必要性を特に感じなかったため。
- カラーモードの選択: 自動
今のところ自動で問題無いですが、極端に赤茶けた古本などを読む場合は白黒に設定した方がいいかもしれません。
- 読み取り面の選択: 両面読み取り
両面にしない理由が見つかりません。
- 読み取りモードオプション: 白紙ページを自動的に削除ON
非常に優勝な機能で、後の編集などが楽になります。その他の、文字くっきりや傾き・向きの自動補正は稀に暴走するのでOFFにしています。
- Scansnap ManagerによるOCR: OFF
毎回スキャン後にこれをやられると作業が非効率になるため、時間が無駄ということもありOFF。後ほど、Adobe Acrobatでバッチ処理すればOKですし、きちんと検証していませんが、適当なファイルで比較した結果では、Adobe AcrobatのOCR認識精度がより高精度のように思うので。
- マルチフィード検出: 重なりで検出 (超音波)
この超音波による加算理検出がかなり優秀な機能。この機能が重なり検出をミスったという事は知る限り今までありません。
- ファイルの圧縮率: 最も弱この圧縮率の設定がファイルの美麗さとサイズに大きく影響します。今回は画質優先なので弱にしましたが、単純なテキストの読み込みなどは強でスキャンしてます。
スキャン編 その2 / 設定別の比較検証
エクセレント vs スーパーファイン
設定を変えて読み込んだファイル毎に比較検証してみました。下の画像はカラー原稿を読み込んだ画像で、左が『スーパーファイン』で右が『エクセレント』。さほどの大差はありませんが文字部分などは黒が映える『スーパーファイン』の方が見易いです。
見やすさは『スーパーファイン』が上回りますが、ファイルサイズは逆にここまで変わってきます。さすがに雑誌1冊でGB級のファイルになってくると、ハンドリングも面倒になってきます。
圧縮率の比較検証 / カラー原稿
ゴルゴ13のカバーを読み込んだもの。左から『エクセレント圧縮率1』『スーパーファイン圧縮率1』『スーパーファイン圧縮率3』です。
拡大してみると、『エクセレント』がやはり最も綺麗なように見えますが、アラも拾っておりむしろ『スーパーファイン圧縮率1』よりも赤い部分が粗く見えます。
ファイルサイズはというとこの違い。画質の違いに特筆すべき差異はありませんが、ファイルサイズの違いが非常に大きい事が分かります。
圧縮率の比較検証 / カラーおよび白黒原稿
こちらは、カラーと白黒文字の混じった画像の場合。左から『エクセレント圧縮率1』『スーパーファイン圧縮率1』ですが、『スーパーファイン』の方が、黒が際立つため、より綺麗で見やすく見えます。
圧縮率の比較検証 / 白黒原稿
こちらは、白黒の画像。同様に左から『エクセレント圧縮率1』『スーパーファイン圧縮率1』『スーパーファイン圧縮率3』です。黒が際だつという意味では、『エクセレント』が必ずしも優位という訳では無さそう。
上記を鑑みて検討した結果、書籍および漫画をスキャンする場合は『スーパーファイン / 圧縮率1』にします。なお、保存性の高い写真集や美麗な画像中心の本の場合はファイルの大きさが尋常じゃなくなりますが、『エクセレント / 圧縮率1』。伝票や書類などのテキスト類をスキャンする際は、圧縮率を上げてファイルサイズを小さくします。なお、ファイルを小さくする作業自体は後のOCR編でも紹介していますが、Adobe Acrobatでも十分行えます。なので、デジカメ撮影などと同様で後の幾らでも加工出来るため、元データ自体はできる限り高精度でスキャンしたほうが良いかもしれません。
スキャン編 その3 / スキャニング
後は、ScanSnap S1500でスキャンするだけ。ハード側のボタンを押すかPC側でスキャン開始指示をするだけです。原稿を一気に入れすぎると紙詰りの原因になったりパッドユニットの消耗を早める原因になるので、適度な量をまとめてスキャンします。
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