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エクスパンシス

Wednesday, October 22, 2014

AirMacユーティリティをOSX 10.9以降で使う方法 / AirPort Utility 5.6.1 for OS X 10.9 or Higher

AirMac Express


その昔、インドネシアのオフィスでNokia E61を使っていた頃の話だが、オフィスでも宿舎でもLANケーブルはあるもののWiFi環境が無かったため、E61のパケット代をセーブする目的で購入したAirPort Express。日本に帰ってきて気付いたのだが、国内ではAirMac Expressという名前で流通しているようだ。

で、このAirMac Expressだが、出番は少なくなったものの、コンパクトで電源ケーブルも不要、繋げばMacもXperiaもすぐWiFiに繋げられることから出張先などでは必ずカバンに入っている不動のエースである。個人的には大幅なデザイン変更を行った現行モデルも、この初代AirMac Expressのデザインと機能性は超えてないと思う。

そんな不動のエースに昨日も久しぶりの登板機会がやってきた。前回使用時は既存の無線LANの拡張子機として使っていたが、今回は新規のWiFiベースステーションとして使う予定だったので、予め我が家で設定しておくことにした。最近はもうMacBookなど持ちあることは滅多になくなったのだ。


AirMacユーティリティ



しかしここで大問題が。現行のAirMacユーティリティであるVer. 6.0が、いつのまにか初代AirMac Expressのサポートを終了してやがる。鳴り物入りで新機能や新ハードウェアを提唱しつつ、少し古くなったり本流から逸れだすと、有無を言わさずバッサリと切るAppleらしいやり方だが、いくらなんでもこれは酷い。初期型AirMac ExpressでもWEP2はサポートしており、セキュリティー上の問題もない。使用頻度の低い出張用WiFiベースステーションを新たに買う気もサラサラないし、むしろ気に入っている。よって何とかこのまま使いたいためググってみると、やっぱり同じようにAirMac Expressを使いたい人がいて、その対処法もしっかりとした記載がありまずは一安心。


事前作業が非常に面倒…

Appleのフォーラムページの"Airport Utility 5.6 in Mavericks"内で最終解決方法が示されており、基本的にはこれに従って手を動かせば無事5.6が使えることは分かった。備忘録代わりのコピペを下に乗せておく。

(以下引用)
基本的にはやっていることは同じかと思うのですが、下記もご参考までに。

こちらのサイトからは加工済みのアプリケーション(スクリプト)がダウンロードできるのですが、二次配布はライセンスの問題がありますし第三者のサイトからアプリケーションをダウンロードするのはセキュリティのリスクも伴うのでこれらのサイトを参考に自炊する方法を極力わかりやすくまとめてみました。もっとスマートな方法があるかもしれませんがよければどうぞ。
#くどいですが、利用は自己責任でお願いします。

1) デスクトップに作業用として tmp という名前のフォルダを作成

2) Mac OS X Lion 用の AirMac ユーティリティ 5.6 から /Applications/Utilities/AirPort Utility 5.6.app のみを Pacifist 3.2(古いバージョンだとMavericksでエラーが出るのでアップデートを忘れずに)を使って tmp フォルダに抽出 (Extract to…) する(インストールはしない)

3) OS X Mountain Lion アップデート v10.8.5 から /System/Library/PrivateFrameworks/Apple80211.framework/Versions/A/Apple80211 のみをPacifist 3.2を使って tmp フォルダに抽出

4) AppleScript エディタを立ち上げ下記の内容をコピー

set aFile to quoted form of POSIX path of (path to resource "Apple80211")
set aApp to quoted form of POSIX path of (path to resource "AirPort Utility 5.6.app")
do shell script "DYLD_INSERT_LIBRARIES=" & aFile & " " & aApp & "/Contents/MacOS/'AirPort Utility 5.6'"

5) tmp フォルダにアプリケーションとして保存

6) 保存したアプリケーションを右クリック>パッケージの内容を表示、Contents>Resources フォルダを開く

7) Resources フォルダ内に抽出した AirPort Utility 5.6.app と Apple80211 をコピー

これで、AirPort Utility 5.6(AirMac ユーティリティ 5.6) をOS X Mavericksで立ち上げるためのランチャーが出来上がりです。後は適当な場所にコピーしてご利用ください。
(以上引用)

スゲェ…。出来る人ってこういう人のことを言うんだな。しかし、最初の数行を読んだだけで既にギブアップした人もいるかもしれない。そんな人には、このやり方を更にスクリーンショット満載で手取り足取り教えてくれるブログがあるのだ。これを読んで出来ない人は多分いない、というくらい懇切丁寧。

どんぶらこDESIGN: OSX 10.9でAirMacユーティリティ5.6を使えるようにする方法

しかし、それでもまだ面倒だな…という、私のような人は、前述のフォーラムにあったAirPort Utility 5.6.1 on OS X 10.9 Mavericks | Corey J. Mahlerから件のスクリプトをDLして使ってみればよいかと。


まとめ

Mac OS X 10.9でも10.10でも、AirMacユーティリティを使って初代AirMac Expressの設定変更をすることは可能。ご利用は自己責任で。


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Monday, October 20, 2014

HandBrakeが正しく動画変換をしない場合の対処法 / How to Fix If Handbrake Won't Rip DVD's Correctly

動画変換の大定番 HandBrake

最初に: リッピング目的でDVDのコピーガードを解除するのは違法です。
元記事: Lifehacker: VLC 2.0 Breaks Handbrake DVD Ripping; Here's How to Fix It


MacでもWindowsでも動画変換ソフトではもはや大定番といえるHandBrake。素人では全くわからない細かいセッティングも可能だが、iPhoneやPS3といった機種ごとの動画変換設定であるプリセットを使えば、だれでも簡単に動画やDVD変換を行う事ができる非常に秀逸なソフトである。


HandBrakeが正しく動画変換をしない

HandBrakeそのものはいわゆるリッパーではない。操作上ではDVDからMP4などに直接動画変換出来るのだが、リッピングに必要な"コード"はVLCに依存している。そのVLCだが、Mac版においてはVer. 2.0から"コード"を含むライブラリーの場所を変更している。そのため、HandBrakeが"コード"の場所を特定できず、結果正しくDVD変換出来ない場合がある。この場合、変換前のソース解析を行う際、異常に時間がかかったり、変換された動画にノイズが入り、視聴出来ないなどの問題が発生する。


対処法

対処法は非常に簡単で"コード"をダウンロードしてMacに落としこむだけ。やり方は2つあるので、お好きな方で。

その1. パッケージファイルをダウンロード/インストールする
"コード"をインストールするためのパッケージファイルをVLCのページからダウンロードする。ファイル名は"libdvdcss.pkg"で、特別変わったことはない通常のインストール手順。

その1. "コード"をダウンロードし手動でコピーする
"コード"をVLCのページからダウンロードする。ファイル名は"libdvdcss.2.dylib"。ダウンロード完了後にこのファイルを "/usr/lib" フォルダーにコピー。

これで、HandBrakeが正しく動画変換をするようになる。


Friday, October 17, 2014

Mac OSX Yosemiteアップデート完了 / Have Updated Mac OS X 10.10 Yosemite

Mac OS X Yosemiteがリリース



Mavericksからそんなに月日が経ってないような気がするが、本日AppleがOS Xのメジャーアップデート版である OSX 10.10 Yosemiteをリリース。今回も御多分にもれず無償アップデートということで、速攻でインストール完了。なお、インストールしたMacはMacBook Pro 15-inch Late 2008。Intel Core 2 Duo 2.93GHz + 4GBメモリ。HGST謹製250GBHDDはカタカタと言いだし、今にも壊れそうな雰囲気を醸し出すベテランマシンではあるが、バッテリー交換を経て今なお現役バリバリの私のエースマシンである。こいつにインストールして問題なければ、次期エース候補のMac miniにインストールしたいと思う。つまり人柱ならぬMac柱といったところだ。


インストール


WindowsユーザにとってOSのアップデートは少々難儀で緊張感漂う作業かもしれない。しかし、近年のMac OS Xユーザにとってそれは、例えば家計簿アプリを入れるくらいの軽い感覚の作業だと思う。実際、自分はタイムマシンを有効にしてあるので、最新バックアップの時間(日付ではない)を確認しただけで、何も考えずにApp Storeからアップデートを実施した。作業は小一時間でストレスレスで終了。


クイックレビューなど

見た目の第一印象だが、OS Xも節目の10.10になったせいか否か、システムフォント"Lucida Grande"から"Helvetica Neue"に変更し、アイコンも従来の立体的で艶感あるものから、平面的でポップな意匠に変更するなど、一見細かいようだが実は大幅に効果がある変更を行ってきた。過去のOS Xに慣れている人は少々違和感を覚えるかもしれないし、実際自分もそうだったが「慣れの問題」というレベルの話でもある。ただ、個人的には前のほうが圧倒的に好き。また、今回の変更でChromeやPicasa、Google EarthといったGoogle謹製アプリケーションのアイコンが、OSにナチュラルに馴染んできたのはただの偶然か。


今まで各アプリによって統一感が無かったウィンドウ左上の+ボタンも意匠を変更し、かつフルスクリーン表示になるといった細かい機能変更もある。その他の細かい部分はこれから実際に使って確かめる事とするが、わずか数時間とはいえどもMavericksの時のように起動/再起動が不安定で電源ボタン長押しといった不具合が無いのはありがたい。しかし、そのMavericksやiOS 8の例のように、リリース初期に致命傷的な不具合が出るのは最近のアップル製品のお約束になっているフシもあるので、心配な人はしばらく待ったほうが良いだろう。その他では、起動や再起動、起動後の各種エクステンションの表示など、体感的に若干早くなった気がする。実際に時間を計測したわけでもないので、まぁ気がするだけかもしれないが。


MacBookによるMac柱完了。Mac miniにもインストールを開始したが…

ということで、後述するGPSPPhotoLinker起動問題以外で今のところYosemiteの不具合が見つからないので、Mac miniにもYosemiteをインストールことに。App StoreでYosemiteのアップデートをクリックし、ダウンロード完了後に再起動をするが、画面が白いまま一向にシャットダウン出来ない状態に。そう。ここでMavericksがシャットダウンできない問題が発生。しばらく待てど状況に変化は現れず、仕方なく「電源ボタン長押し」を実行し、再度電源オンすると、何事も無かったかのようにYosemiteのインストールが再開。ということで、色々あったが、こちらも無事にアップデート完了。Intel Core i7 2.3GHz + 16GBメモリ + 250GB SSDと、スペック的には最高クラスのMac miniだが、インストールに要した時間はMacBook Proとさほど変わらず40分ほど。


GPSPhotoLinkerがYosemiteでも起動しなくなる件

GPSPhotoLinkerについては、例によってMavericksに続いてYosemiteでもGPSPhotoLinkerが起動しなくなるが、Mavericksの時と同様の方法で対処可能。詳しくは過去ブログを参照願いたし。


Thursday, October 9, 2014

Xperia Z UltraにはSmartWatch 2 / Xperia Z Ultra Requires SmartWatch 2

Xperia Z UltraにはSmartWatch 2が必要である


という風に思っているのは自分だけだろうか。というのも、仕事してる時はまだしも、移動中などにメールが来たり電話が掛かってきたりした際に、いちいちポケットからSONY Xperia Z Ultraを出すのは少々面倒なのだ…。デカイだけに。しかし、このSONY SmartWatch 2があれば、メールや電話の着信は電話で確認できるし、Bluetoothのハンズフリーハンズフリーのイヤフォンがあればスマホ本体を出すこと無く通話が可能。

その他にもSMSやGoogle Hangoutsの通知や、LINEやFacebook、TwitterといったSNS系アプリの通知はもちろん、Walkmanアプリのコントロールや天気予報など便利なアプリがたくさん出ており、もちろん単体の時計として使用する際には、時計の盤面である"Watch Face"をその日の気分によって変えられるという機能もあったりする。

ということで、物欲に従い、SONY Xperia Z Ultraに続いて勢いでSONY SmartWatch 2 Silver Metalを購入することに。SONYからはSmartWatch 3の発売を間近に控えているようだが、予想市場価格も25,000円と高いようだし、何よりSmart Watchの市場全体がまだ発展段階であるため、現行モデルでも十分と踏んだ。また、シルバーのメタルバンドモデルが欲しかったのだが、これは現行機種であるSW2にしかなかったのも大きな理由の一つ。シリコンバンドでは夏に困るだろうし、何と言っても物欲が刺激されない。調達先はZ Ultraに引続きExpansys。シルバーのメタルバンドモデルは既に生産中止なのでExpansysで購入できるのも在庫限りiconだろう。

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開封



Expansysに発注後、いつもどおりの2日後に到着。関東近郊では翌日の夕方には届いたという例もあるから、国内の下手な通販よりも数倍早い。早速開封してみると、ウェアラブル端末だが時計でもあるためか、パッケージにはこの手の他のSONY製品には無い高級感が漂っていて、開封時点ですでにワクワクする。同封されるものは少なく、充電用の短めのマイクロUSBケーブルと説明書らしきものが少しだけ入っているのみ。


初期セットアップ


普通に買った時計ならどんな高級品でもそんな事はしないし、そもそも曲面だから貼れないのかもしれないが、しかし、液晶ディスプレイのSONY SmartWatch 2の場合は、割れる可能性もありそうなので、この手の保護シートを貼っておいたほうが良い。ということで、予め購入しておいたTech Armor Smartwatch 2 保護フィルム 3枚入りを速攻で貼る。サイズも結構攻めており、3枚で1,000円以下とお買い得。


続いて充電だが、本体側面のマイクロUSB経由で行うのだが、このカバーが異常に開けづらい。フタ上部の僅かな隙間に爪を入れて下に引っ掻いて開くのだが、全くビクともせず。薄刃のカッターナイフの先を慎重に差し込んで開けたが、こうした事を何回かしているとゴムのシールがこなれてきたのか手でも開くように。何はともあれ充電は30分ほどで完了。

ちなみに本機はIPX7レベルの防水性能を備えているようだが、「2~3cmの水深に20秒浸けただけで壊れても保証対象外」との情報もある。このIPX7というのは「常温で水道水、かつ静水の水深1mのところに携帯電話を沈め、約30分間放置後に取り出したときに通信機器としての機能を有することを意味します。(ドコモ防水スマホの取説より引用)」とのことだが、「静水」という条件なんて机上の空論だろうから、実際には「水厳禁」と思っているくらいが丁度良いかもしれない。特にこのマイクロUSB接続口が浸水に弱い場所のようなので、夏場の汗に気をつけるとか、バンドを洗う際はフタの部分にセロテープを貼るなど出来る限りの対処をするべき。

なお、バンドの調整は近所のホームセンターでやってもらい金額は324円。蛇足だが、24mm幅と少し幅広のバンドの為か否か一軒目のホームセンターでは何だかんだと言われて断られてしまった。しかし、2軒目のホームセンターでは何事も無く作業完了。自分の手首では4コマほど取ったのだが、あまりにピッタリすぎて夏場などは汗でジットリしそう…。


使用開始

当初、NFCで接続を試みたが完全に無反応。NFCマークはあるのに、Z UltraのグローバルモデルはNFCが機能しないのか…。なにはともあれBluetoothで接続。完了するとSmartWatch 2と接続したという通知がスマホに来るので、これをタップするとアプリのインストールを促される。
一番最初に入れるアプリがSmartWatch 2 SW2というアプリ。これはSmartWatch 2の管理全般を行う専用ユーティリティソフトのようなもので、つまりSmartWatch 2に最適化されたアプリのインストール/アンインストールや設定などは、ほぼ全てスマホ側で操作することになる。なので、SmartWatch 2を最初に接続する時は多くのアプリをダウンロードすることから、Wi-Fi環境下に居ることが望ましい。


これは室内で撮った写真だが、画面自体は思いのほか明るく視認性は良好。ただ、画面下のホームボタンや戻るなどまでバックライトがカバーしていないため、夜は全く見えないのが本機の設計上の最大の欠点。


Xperia Zシリーズ同様の高級感のある電源ボタン。しかし、高級感があるのは見た目だけで実際に押してみると柔らかく斜めで押される感じでカッチリ感はゼロ。細かいところだがこういうところをしっかりと設計して作り込むのがAppleだったりする。以前のSONYなら…とは言いたくないが、昔持っていた同社のプリメインアンプなど非常に安かったのに、美しいヘアライン仕上げでカッチリした剛性感を感じるセレクターボタンなど非常に上質な作りでエラく感心したものだが。


まとめ


ガジェットとして考えてみればSmartWatch 2単体で出来る事は限られているが、そもそもXperia Z Ultraとの連携を念頭に入れて買ったもので、メールやSMS、カレンダーやSNS関連など、Xperia Z Ultraをポケットから出すこと無く、こうした通知を即座に確認出来るという意味では最高の端末と言える。また、メールのテキストをやっと見られるくらいの小さなディスプレイだが、タッチの反応も悪くなく明るい屋外でも視認性は良好で必要十分といった印象。Watch Faceを自由に変えられることから時計として考えても面白い。また、装着して思ったのだが、これ以上画面が大きくなると見た目が悪く、装着性も悪化しそうなので、今のスマホのように段々大きくなるという方向には向かわないような気がする。

個人的に好きなのはWalkmanアプリをSmartWatch 2からコントロール出来るMusic Player Smart ExtensionXperia Z Ultraはポケットに入れたまま、Walkmanで音楽を聞きつつSmartWatch 2で曲を選び、電話が掛かってきてもSmartWatch 2で応答する、みたいなことが出来るなんて、世の中進んだものだ。

ということで、人生初のウェアラブル端末は使い倒す感じは全く無いが、生活の中にすーっと入り込んでくる、身近で無くてはならない存在になるような気がする。この世界の巨人であるアップルもApple Watchで参戦してきたことで、ウェアラブル端末市場全体が活気づき、新たなテクノロジーが開発されていけば、益々面白くなりそうだ。 


今回の支払い総額


SONY SmartWatch 2本体: 16,026円
送料: 2,600円 (単体ではなく他にスマホ2台分も含む)
関税: 1,000円(概算)
保護シート: 990円
購入先:Expansys
icon
合計: 20,616円









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Wednesday, October 8, 2014

Xperia Z Ultraと自炊本 / Scanned Books Meet Xperia Z Ultra

Xperia Z Ultraと自炊本の相性が良すぎる


我が家には本がほとんど無い。巨大な本棚は数年前に捨ててしまった。あるのはA4サイズを超える大型本のみで、それ以下のサイズの本で手元にあるのは子供の絵本くらいだろう。本に限らずほぼ全ての書類はScansnapにてスキャンされてデジタル化され、RAIDドライブとクラウドに保存されている。では、デジタル書籍の購入はというと、普通に値段が高いし、フォーマットは各社バラバラで将来の利用に若干不安があるし、それなら古本を自炊したほうがいいかも…という考えで、まだ買ったことがないのだが。で、その自炊した本はこれまではiPhone 5で読んできたのだが、やはりあの画面サイズで本や漫画を読むのは少々疲れるし、無理しながら読んでる感は否めない。

しかし、そうした苦痛も昨日までの話。今回iPhoneから乗換えたSONY Xperia Z Ultra C6833ではこれまで感じていたストレスは"ゼロ"になった。6.44インチの画面に映し出される小説、漫画、ムック本、写真などの書籍や文書の全ては拡大表示すること無く、ビューアで開くだけでノーストレス閲覧が可能。本体の大きさも片手でしっかり持てるサイズだし、比較的手の小さめな私の妻でも問題ない。人によっては重いと思う人もいるかもしれないが、ハードカバーの本よりは間違いなく軽いと言える。

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PDFビューアの選択


自分の持っている自炊ファイルの形式は全てPDFでEPUBといった他の圧縮形式は採用していない。理由は特に無いのだが、PDFが将来なくなるとは到底思えないし、何よりハンドリングが楽なことが最大の理由の一つ。よって、数あるビューアの中からPDFが見ることが出来るアプリを選ぶことになる。

iPhoneの時に常用していたビューアはGood ReaderSideBooksだったが、AndroidでもSideBooksはGoole Playでダウンロード可能なようだ。その他数あるソフトも色々調べてみたが、まずは自分がPDFビューアに求める条件をまとめてみた。

1. 右綴じで読めること。(左から右へめくる)
2. 書棚風のサムネイル表示。どうでも良さそうだが雰囲気が出る。
3. 本体ストレージには一切データを入れておらず、入れる予定も無いため、SDカードにある任意のフォルダのデータを読む事ができる。
4. ページをめくるギミックがあればなお良し。
5. フリーでもペイドでも良いが。試用期間あればなお良し。

といったところ。この内、右綴じで読めるというのが意外に難しく、星の数ほどあるPDFのビューアのうち相当数がこの条件で脱落し、有名ドコロのアプリでも意外に対応していなかったりする。そうした中で最終的に選択肢に残ったのが以下の3つ。


Perfect Viewer 


上記の条件をほぼ完璧に満たすのはこれくらいしか見当たらない。現在のところ最強のPDFビューア。正確にはPDFビューアではなく、様々な形式に対応したファイル・ビューアのようだ。実はインストールした直後ではPDFファイルが全く表示されないため、少々ビックリするが、提供元が配布するPDFプラグインをインストールすればPDFの閲覧が可能となる。

初期設定のアシスタンスに従ってセットアップすれば直感的に使い始められる。インターフェースも容易で取っ付き易いが、実は使いこなせないほど細かい設定が出来る高機能アプリでもある。画面をタップした場所によって様々な機能を呼び出せるように画面が分割されているが、覚えるのも大変で面倒だし、読むことに集中したので自分の場合は簡単な3分割で使用している。

 

任意のフォルダを書棚のマイホームに割当てる事が出来るため、今回はSDカードに作成した[Books]フォルダとした。操作感も表示の早さももたつく事無い軽さで、肝心の右綴じにも対応。書棚のデザインもシンプルで秀逸。左上のようにBooksフォルダ内のPDFのファイルをサムネイル表示することも出来るし、Booksフォルダ内に自分でフォルダを作って管理する人は、もちろんフォルダ階層に忠実に表示される。

これと言った欠点は見当たらない秀逸アプリでこれでフリーというのが信じられないくらい。一応、有料版もあるが違いは殆ど無いと言ってよく、暫く使って見た後、感謝の意味を込めて有料版を買おうと思う。その他の細かいところだが、右綴じ・左綴じの変更アイコンをクイックバーに置いてくれれば、本毎に個別設定ができて便利。後はページめくりのギミックがあれば気分的にも最高で言うことなしなので、今後の改良に期待したい。



SideBooks ★☆

iPhone時代から使っているPDFビューア。デザインも秀逸で表示も軽い。一番の特徴であるページめくりのギミックが如何にも"本を読んでいます"っていう雰囲気を出している。

どっちが先かは分からないが、書棚のデザインもPerfect Viewerと同様のシンプルなデザインで分かり易い。また、書棚の中でフォルダを作成できる機能を採用したことで、書棚の中に表示されている本の表示が縦と横の2つとなり、書棚らしい雰囲気をより一層醸し出すとともに、容易に読みたい本にたどり着きやすくなった。


Perfect Viewerに負けず劣らずの秀逸なソフトなのだが、唯一残念なのが、スマホの本体ストレージに作成される"sidebooks"というフォルダに入っているファイルしか読み出せないこと。

ファイルエクスプローラ系のアプリでSDカードから対象の本を選んで開く際にSideBooksで開けば、ファイル自体がSDカードから"sidebooks"フォルダに自動でコピーされるので、コピー作業それ自体は意識して行う必要がないし、本体メモリの容量が気にならない人は、最初から"sidebooks"フォルダにPDFファイルを放り込めば良いのだが、自分の環境下ではこの点だけが唯一の不満点。



Adobe Reader ★☆☆


PDFの本家であるAdobe純正のビューア。しかし、純正だからといってどうのこうのも無いし、これといった優位点も見当たらない。

ただ唯一気に入ってるのは、内部・外部ストレージを問わず、PDFファイルを自動で検索し、一覧に表示してくれること。よって、インストールした後に立ち上げるだけで、フォルダーごとに分類して表示してくれるので、いちいちホームフォルダやファイルの場所を探す手間が省けて非常にありがたい。この辺は、ハンドリング対象のファイルをPDFに絞っているだけあって、他のアプリとは一線を画する。

しかし、遊び心の欠片もないアプリで、書棚サムネイル表示機能もページめくりギミックも実装しておらず、恐らくこれからも実装しないだろう。画面全体のデザインやアプリのアイコンなどからも分かるが、質実剛健的なアドビらしいお固い雰囲気が漂っている。



Perfect Viewerかな...

個人的にSideBooksのページめくりギミックが大好きなので、同アプリにホームフォルダを自由に変更できる機能、もしくはAdobe Readerのように本体内の全てのストレージにあるPDFファイルを検索表示する機能が実装されれば完璧なのだが、実際にはPDFのみならずEPUBやZIP、RARなどを使っている人もいるだろうし難しいところかもしれない。しかし、Perfect Viewerの痒いところにまで手が届く設定はSideBooksのそれをはるかに凌ぐ。特に問題が無い限りPerfect Viewerを中心に使い、時折SideBooksのアップデートを定期的にチェックしたいと思う。

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